L-Acoustics V-DOSC System No.7



3. インスタレーションの手順
3.1スタックシステム

a) スタッキングと接続
スタックアレーの床上の位置が決まったら、ハンバーを正しい方向に向けて4つのスクリュージャックが下になるようにさかさまに置きます。各スクリュージヤツクは350kgまで支えることができるので、床の強度をテストしておかなくてはなりません。
次に一番下のエレメントに要求される縦方向の角度に合わせてスクリュージャックを大まかに調整します。そして一番下のエレメントをドリーを下にして転がし、バンパーの前に持ってきます。ドリーのロックを解除し、エレメントを持ち上げて二つのスライダーが下に来るようにしてバンパーの上に設置します。
バンパーの回転する脚を持ち上げ、これをエレメントのリアのレールの中に固定し、キャタピラの構築を始めることによって最初のエレメントを機械的に接線します。
次に二番目のエレメントを一番目の上に置き、同様にして一番目のエレメントに機械接読します。間に角度調整用の楔を挟み、二番目のエレメントの傾斜角度を正しくセットします。アレーが完成するまで残りのエレメントに同じ手順を繰り返します。
アレーのアンプラックヘの接続は、スタッキングが終わり次第行うことができます。
ラックのアウトプットはメスなので混乱を招く恐れがあるため、まずアンプラックを接続して、それからパラレルに動くエレメントをパラレルにする方が良いでしょう。

警告: 1つのバンパーの上にV-DOSCエレメントを6個を越えてスタックしてはいけません。アレ-に傾斜をつけた場合、または強風を受けた場合に不安定な状況が生じることになります。



b) 角度調整
当然のことながら、楔型のスペーサーをエレメントの間に挟む作業はアレーを組む時にやってしまった方が後でやるよりも簡単です。つまり正確な角度設定を前以て知っていなくてはならないわけですが、これはエクセルの:ARRAY"スプレッドシートを使えば大丈夫です。
1.5cmの厚みのスペーサーの与える角度が1度で、そのあと更に1cmずつ加えると角度が1度ずつ加わります。従って角度を5度にするには、スペーサーの厚みは5.5cm必要ということになります。
アレー全体の正確な角度は、ハンパースクリュージャックの微調整で作ります。
これは見た目で簡単にチェックできます: アレーの背後から一番上と二番目のエレメントの間の小さい隙間をのぞいて、一番上のエレメントの下の面がオーディエンスの最後部の座席を向くように調整されていなくてはなりません。

3.2 フライングシステムのインストレーション

a) フライングと接続
V-DOSCアレーを飛ばすのは、作業時間も短く簡単です。きちんと準備をしておけば作業の手間を省くことができます。必要なのは以下のものです:
* ニ個所の独立したフライングポイント。一方がもう一方の後ろにあり、お互いの間隔は1m。各ポイントに対して、エレメントが4つのアレーならO.5Tのチェーンモーター、エレメントが5から12なら1.0Tのチェーンモーター、13から16なら1.5Tのチェーンモーターが必要です。
* フライングポイントの下の、機器を転がして移動できるフラットな表面を持つアクセスポイント。作業は次のように行います:
.-第一段階は、すべての機器をドリーを下にして転がしてフライングポイントの下へ連びます。それから地上でエレメントをアレーに組み、回転脚とレールを使ってリアのキャタピラを作り接続します。
.-エレメントはすべてスライダーを同じ側にして置かなくてはいけません。そうでないと組むことができなくなってしまいます。それからバンパーをスライダーが突き出ている側のアレーの端に置き、同様のやり方でバンパーを機械的に接読します。
.-第二段階はエレメントのアンプラックヘの接続と、パラレルにしたエレメント同士の接続です。
.-第三段階は、アングルストラップをバンパーと最初のエレメントの間、対応するEレールの中に入れます。それから二つのシャックルを使ってバンパーをチェーンモーターに取り付けます。そして二つのロシェトゥムペルトをバンパーのリアの左右に置き、最後のエレメントを固定できるようにします。
.-第四段階は、チェーンモーターを始動させ、徐々にアレーを持ち上げます。この時エレメントはリアのキャタピラでのみ接続されている状態で、アレーはたわみます。エレメントが地面から離れ次第、フロントドリーはすべて取り外します。最後のエレメントが地上30cm(1フィート)ほど浮いたら、アレーのトップの下に垂直に並ぶように正面に向かって押します。
.-第五段階は、モーターをリバースにしてアレーを地上に戻します。これでアレーは垂直に立っています。オペレーターはARRAY.XLSスプレッドシートのシミュレーションで選択したとおり、アングルストラップをEレールの正しい位置に接続します。高いアレー(エレメントが6つより多い)の場合は、凸型のバーハンドルを使って登らなくてはなりません。デカメートルの片方の端は、一番上のエレメントの上側の壁に背面で固定しなくてはなりません。そして小さいライト(Magliteで良いでしょう)を、一番目と二番目のエレメントの接続点の背後につけます。アレーを床面から30cmほど浮かせておいて、アセンブリー全体がしっかりするように二つのロシェトゥムベルトを締めます。
.-第六段階は、正しい高さになるまでアレーを飛ばし、デカメートルで確認します。

b) 角度調整
アングルストラップは、ARRAYエクセルスプレッドシートでのシミュレーション通り、アレーの形状をオーディエンスの形態に合わせてくれるはずです。一つ調整事項が残っていますが、それはバンパーおよび最初のエンクロージャー(この二つは一緒に固定されているので同じ事ですが)の傾斜角度です。この角度のコントロールは二つのチェーンモーターを使って行います: 後ろのモーターはスタック全体が正しい高さになるように設定します。前面のモーターを上向きまたは下向きに動かすことで角度を変えることができます。チェックはオーディエンスエリア最後部の座席から行います: 一番目と二番目のエレメントの間の小さな隙間からライトを見ることができれば、アレーの角度はOKです。



 今回は、VーDOSCの実際のバンパーを使用してのスタックとフライング方法について書きました。これは、使用してみないと分からない部分があると思いますが、V-DOSCの場合、どのようにしてスタック及びフライングをしているのかがお解り頂ければと思います。特にフライングの際の手軽さには感嘆します。ただし、ここで重要なのは角度及び高さ調整です。プランの段階で十分にシュミレーションをして望まないと大きな失敗をします。角度、高さを間違ってしますと全く聞こえない場所が生じます。注意が必要です。
 上記のことに対して、質問等が有りましたら一報ください。

 次回は、サブウーハーについて説明をしたいと思います。

 次回を楽しみに!!


上記の貴重な資料は、ベステックオーディオ(株)からの提供です。

より多くの人達がこのSYSTEMを理解して頂ければ幸いです。

貴重な文献に対して感謝いたします。有り難うございます。




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